エアストリームを再生する話 その2
未曾有の台風を何とか乗り切りました。
我が家のエアストリームは大きな被害はなく、ただひたすらカビ臭くなっただけですが。
どの車でもそうなのですが、レストアはレストアベースがどれほど傷んでいるかによって作業度合いが変わってきます。
ボディの色は飛んでいるがあまり錆もなく、内装もそこそこ、むしろ純正品で当時のハイクラスのものだったりするとそこは残しつつボディの再塗装で済みますが、外に放置された年月が長くそのせいで窓のパッキン類の劣化と地面からの湿気により鉄部分の錆が悪化し穴あきまでできているものになると内装まで錆やカビによる劣化が激しくなり総取っ替えになります。
(残すものにもよりますが、ゴム類は基本取り替えた方が後々楽です。硬くなると雨漏りやオイル漏れの原因にもなります)
今回のレストアベースは間違いなく総取っ替えです。
前回残っていた家具を全て取り除きました。
少し広く感じますね。
1957年式だからというより、乗らなくなってからの数十年をどう過ごしてきたか?なのです。
このエアストリームは二箇所あるエアベント(天井窓)が劣化か故障かでまともに機能してなく、そこから雨が吹き込み、内装が傷んでしまっていました。
側面にある窓はガラスがかろうじて付いているものの、パッキンが劣化して垂れ下がっている状態です。一部はガラス自体無くなっていました。
ガラスが生きているところは手回し式で窓の開閉ができます。
床は厚みのあるベニヤ板を敷いてあった為残っていますが、場所によってはかなり腐食が激しく、床も剥がさなくてはなりません。
何とか床板を剥がし終わりました。
茶色の角材のようなものは鉄製のボディフレームです。
茶色なのは錆のせいですね。
ここには断熱材のグラスウールが入っていましたが、湿気を吸って傷んでいるため捨てました。
この後フレームの錆を落とし、錆止めを塗り、断熱材のスタイロフォームを入れる予定です。スタイロフォームは水分を吸収しないので傷みにくいです。グラスウールと違って加工も楽ですし、肌に刺さったりしません。難点は板状のものなのでカーブが付いている場所には入れにくい点です。
タイヤハウスは取り外しができるようなので、新たに作り直して取り付けます。
素人かつ、ただのサラリーマンが趣味でレストアをしているのでゴミの始末も一般的です。
ただひたすら燃えるゴミの日に捨てるのみ……
床下にあった貯水タンクなどの大物は知り合いの業者さんに頼んでゴミ籠(よく建築現場にある大きい鉄籠)に捨てる予定です。
解体はレストアの一番辛いところです。
でも解体からわかるところもありますし、綺麗さっぱり無くなったところには制作の希望があります。
今回の面白いところは年式の古さ故に、固定されている木製家具が全てマイナスネジだったこと。
当時はプラスネジを作る技術がなく、マイナスネジしかなかったんですね。それがリアルに残っている。
そういう話を聞いた事はあっても、実際に見ると感動しちゃうそうです。
そんな夫の話を聞いて、今回のように記事に残せるのはいいのかもしれません。