エアストリームを再生する話・その7
世の中がコロナウイルスで大変な事態になっています。
前回のブログの時点ではそんなことは微塵もなく、むしろ今後の楽しみのためにエアストリームを再生し、これを書いている自分は趣味のイベントのために遠征の計画を立てていました。今となってはいつになれば行けるようになるのか見当も付かない状態です。
我が家では外出自粛は大歓迎(私も子供もインドア派、主人はレストアラー)なので、自宅でできることをこつこつやっています。有り難いと言うべきなのかはわかりませんが、主人も私も出勤停止にならず、土日祝日のみの今までと変わらない生活です。
これを書いている現在はGWで連休なのでかなり作業が進みます。
前回のブログからかなり日数が経っていることもあり、進み具合を文字に起こすのは大変なほどです。でも、記録として残しておけば後々読み返して面白いのかもなと思い書き記しています。
前回からの続きで床板が貼り終わりました。
広い面積が新しいものと入れ替わるとがらりと見た目が変わります。
次に内壁を剥がします。中に断熱材が入っているのですが、雨水の侵入とねずみの被害によりかなり劣化しているので古いものを全て取り除き新しいのを詰め直します。
内壁は剥がした後、水洗いして乾かしておきます。
ついでなので外壁の劣化の程度を内側から確認します。流しが付いていた側が酷く劣化しており、補修するよりも張り替えた方が早いことがわかりました。このエアストリームが到着してからはじめの方に換気穴やガラリを補修したのが無駄になりますが仕方ありません。
先ず外壁を取り外します。この時、原型を崩さないように取り外します。これを型にするためです。
次に同じ厚さのアルミ板を用意し、サイズを合わせて切り取ります。同じサイズを用意するのは難しかったので今回は二枚に分割し貼り合わせます。
下側の外壁も丁寧に叩いてアールを作ります。
サイズを切り取った際にビス穴を以前の場所とは違う位置にマジックでマーキングし、穴を開けておきます。
外壁もリベット止めなので穴を開けておかないと止められませんからね。
外壁と内壁を固定する為にアルミの骨を作り取り付けます。先程取り外した外壁にはこの骨が内側に付いていて、内壁をリベット止めする時に必要です。これは新規で使っているので印をつけてドリルで穴を開け、リベットで止めます。
切り取りと穴開けが終わったら位置取りを確認します。確認が終わったら仮固定用の穴を開けます。その穴にクリコをつけて固定し、残りの穴を開けていきます。この時、板のゆがみを防ぐためバランスを見て穴を開けてクリコを止めていきます。
全ての穴を開け終わったら一度取り外します。
取り付ける前に本体側にコーキングを塗っていきます。これで雨水の浸入を防ぎます。
ゆっくり外壁を戻し、またクリコで固定します。
広い面積をビス留めするときの基本は「対角で止めてから残りの位置を止める」です。
片方から止め進めてしまうとゆがみが反対側に集中してしまい、せっかく開けたビス穴が合わなかったり最悪は板自体はまらない可能性も出てきてしまいます。
今回はクリコで対角を固定しているので動くことはないので、二つ目の対角をリベットで固定していきます。エアストリームに使っているリベットは締め上げていくと内側が菱形に開いて固定される仕組みです。なので、外側でリベットを締め上げる人と内側で菱形が骨に干渉しないか確認する人が必要です。今回はさすがに手伝いました。
ひたすらリベットを止めていきます。途中、ハンドドリル用のリベットガンアタッチメントが故障したのでハンドリベットで止めました。握力が死にます・・・
一日で作業しきれなかったので残りはビニールで塞いで後日に回しました。
故障したアタッチメントはレストアで酷使したのでしょうがないところもありました。Amazonで発注し、週末にまた使うというサイクルです。平日は作業はせず、足りない部品の発注に費やします。
分割した分も張りました。
既存と比べると色が違うのでわかりますが、それでもきれいになりました。
この違いは磨けば同じになるので問題ないようです。(この面積を磨くとは・・・)
内側の壁を張る前に雨漏りの場所を特定し、その場所はもちろん漏れそうな場所全てにコーキングで水の浸入を防ぎます。
この間、ちょうど雨が降る日が多かったため、定期的に見て回ってコーキングで塞ぎました。
続いて内側に断熱材を入れるのですが、その前に電源を確保します。
大まかにコンセントの位置を決め、そこまで配線します。このトレーラーにはソーラー発電機と12Vバッテリーを積み、家庭用家電が使えるようにインバーターとブレーカー等を設置します。
コンセントは内壁の取り付けが終わらないとできないので配線だけです。
配線が終わったら断熱材を詰めていきます。これが入っていれば多少の寒さをしのぐことができます。
詰めた後洗った内壁を元に戻します。内壁も全てリベット止めです。
内側もアルミ板が加工されて貼り付けされていますが、内装だけにペンキで塗られています。これも劣化しているのでグラインダーで全て削り取ります。
この作業はかなり時間を取られたようです。壁ならまだましですが天井はグラインダー自体が重いので少しずつしか進められなかったのです。それでも終わりは来ます。
削っている途中、気休めに窓ガラスを入れ替えます。
この作業は塗装を削るより遙かに楽で、完成がわかりやすいのでいい気分転換になります。(レストアしてると気分転換が別のレストアになるのはあるあるです。ゲーマーが気分転換に別のゲームするのと一緒です)
アルミ板が入っていた窓がきれいなガラス窓になり、ハンドルを回すときちんと窓が開きます。
さて、室内作業に戻ります。削る→疲れて違う作業する→削る・・・の繰り返しです。
ウインカーを取り付けたり、コネクターキャップを交換したり。
気休めもレストアなので作業が進んでいないということはありません。
内壁も削り終わり、掃除をしてからペンキで壁を塗ります。色は元の色と同じ白です。
マスキングしてから窓枠を筆塗りし、その後広い面積をローラー塗りします。
一度塗りだとさすがに地の色が透けて見えます。
毎日塗って三日かかりました。三度塗りです。
塗り終わると急に広く感じます。そして新しくも感じます。
ちょうど天気もいいので日中は窓を全て開けて換気しつつ乾燥させました。
ついにコンセントやブレーカー等室内電気の取り付け、フローリング材の貼り付けになります。
今回はここまで。
前回から四ヶ月ほどかかっていますが、途中農作業があったものの順調に進んでいます。
コロナの収束がない限りできあがっても車検に出すのが難しいかもしれません。でも、いつ収束してもいいように進めればいいのです。