エアストリームを再生する話・その7
世の中がコロナウイルスで大変な事態になっています。
前回のブログの時点ではそんなことは微塵もなく、むしろ今後の楽しみのためにエアストリームを再生し、これを書いている自分は趣味のイベントのために遠征の計画を立てていました。今となってはいつになれば行けるようになるのか見当も付かない状態です。
我が家では外出自粛は大歓迎(私も子供もインドア派、主人はレストアラー)なので、自宅でできることをこつこつやっています。有り難いと言うべきなのかはわかりませんが、主人も私も出勤停止にならず、土日祝日のみの今までと変わらない生活です。
これを書いている現在はGWで連休なのでかなり作業が進みます。
前回のブログからかなり日数が経っていることもあり、進み具合を文字に起こすのは大変なほどです。でも、記録として残しておけば後々読み返して面白いのかもなと思い書き記しています。
前回からの続きで床板が貼り終わりました。
広い面積が新しいものと入れ替わるとがらりと見た目が変わります。
次に内壁を剥がします。中に断熱材が入っているのですが、雨水の侵入とねずみの被害によりかなり劣化しているので古いものを全て取り除き新しいのを詰め直します。
内壁は剥がした後、水洗いして乾かしておきます。
ついでなので外壁の劣化の程度を内側から確認します。流しが付いていた側が酷く劣化しており、補修するよりも張り替えた方が早いことがわかりました。このエアストリームが到着してからはじめの方に換気穴やガラリを補修したのが無駄になりますが仕方ありません。
先ず外壁を取り外します。この時、原型を崩さないように取り外します。これを型にするためです。
次に同じ厚さのアルミ板を用意し、サイズを合わせて切り取ります。同じサイズを用意するのは難しかったので今回は二枚に分割し貼り合わせます。
下側の外壁も丁寧に叩いてアールを作ります。
サイズを切り取った際にビス穴を以前の場所とは違う位置にマジックでマーキングし、穴を開けておきます。
外壁もリベット止めなので穴を開けておかないと止められませんからね。
外壁と内壁を固定する為にアルミの骨を作り取り付けます。先程取り外した外壁にはこの骨が内側に付いていて、内壁をリベット止めする時に必要です。これは新規で使っているので印をつけてドリルで穴を開け、リベットで止めます。
切り取りと穴開けが終わったら位置取りを確認します。確認が終わったら仮固定用の穴を開けます。その穴にクリコをつけて固定し、残りの穴を開けていきます。この時、板のゆがみを防ぐためバランスを見て穴を開けてクリコを止めていきます。
全ての穴を開け終わったら一度取り外します。
取り付ける前に本体側にコーキングを塗っていきます。これで雨水の浸入を防ぎます。
ゆっくり外壁を戻し、またクリコで固定します。
広い面積をビス留めするときの基本は「対角で止めてから残りの位置を止める」です。
片方から止め進めてしまうとゆがみが反対側に集中してしまい、せっかく開けたビス穴が合わなかったり最悪は板自体はまらない可能性も出てきてしまいます。
今回はクリコで対角を固定しているので動くことはないので、二つ目の対角をリベットで固定していきます。エアストリームに使っているリベットは締め上げていくと内側が菱形に開いて固定される仕組みです。なので、外側でリベットを締め上げる人と内側で菱形が骨に干渉しないか確認する人が必要です。今回はさすがに手伝いました。
ひたすらリベットを止めていきます。途中、ハンドドリル用のリベットガンアタッチメントが故障したのでハンドリベットで止めました。握力が死にます・・・
一日で作業しきれなかったので残りはビニールで塞いで後日に回しました。
故障したアタッチメントはレストアで酷使したのでしょうがないところもありました。Amazonで発注し、週末にまた使うというサイクルです。平日は作業はせず、足りない部品の発注に費やします。
分割した分も張りました。
既存と比べると色が違うのでわかりますが、それでもきれいになりました。
この違いは磨けば同じになるので問題ないようです。(この面積を磨くとは・・・)
内側の壁を張る前に雨漏りの場所を特定し、その場所はもちろん漏れそうな場所全てにコーキングで水の浸入を防ぎます。
この間、ちょうど雨が降る日が多かったため、定期的に見て回ってコーキングで塞ぎました。
続いて内側に断熱材を入れるのですが、その前に電源を確保します。
大まかにコンセントの位置を決め、そこまで配線します。このトレーラーにはソーラー発電機と12Vバッテリーを積み、家庭用家電が使えるようにインバーターとブレーカー等を設置します。
コンセントは内壁の取り付けが終わらないとできないので配線だけです。
配線が終わったら断熱材を詰めていきます。これが入っていれば多少の寒さをしのぐことができます。
詰めた後洗った内壁を元に戻します。内壁も全てリベット止めです。
内側もアルミ板が加工されて貼り付けされていますが、内装だけにペンキで塗られています。これも劣化しているのでグラインダーで全て削り取ります。
この作業はかなり時間を取られたようです。壁ならまだましですが天井はグラインダー自体が重いので少しずつしか進められなかったのです。それでも終わりは来ます。
削っている途中、気休めに窓ガラスを入れ替えます。
この作業は塗装を削るより遙かに楽で、完成がわかりやすいのでいい気分転換になります。(レストアしてると気分転換が別のレストアになるのはあるあるです。ゲーマーが気分転換に別のゲームするのと一緒です)
アルミ板が入っていた窓がきれいなガラス窓になり、ハンドルを回すときちんと窓が開きます。
さて、室内作業に戻ります。削る→疲れて違う作業する→削る・・・の繰り返しです。
ウインカーを取り付けたり、コネクターキャップを交換したり。
気休めもレストアなので作業が進んでいないということはありません。
内壁も削り終わり、掃除をしてからペンキで壁を塗ります。色は元の色と同じ白です。
マスキングしてから窓枠を筆塗りし、その後広い面積をローラー塗りします。
一度塗りだとさすがに地の色が透けて見えます。
毎日塗って三日かかりました。三度塗りです。
塗り終わると急に広く感じます。そして新しくも感じます。
ちょうど天気もいいので日中は窓を全て開けて換気しつつ乾燥させました。
ついにコンセントやブレーカー等室内電気の取り付け、フローリング材の貼り付けになります。
今回はここまで。
前回から四ヶ月ほどかかっていますが、途中農作業があったものの順調に進んでいます。
コロナの収束がない限りできあがっても車検に出すのが難しいかもしれません。でも、いつ収束してもいいように進めればいいのです。
エアストリームを再生する話・その6
年が明けました。
今年もよろしくお願いします。
年末年始と曜日の都合で例年よりも一般企業は休みが長くなり、夫の会社もありがたいことに九日間の休日をいただけました。私は接客業なので勤務がありましたが。
休みが長ければその分レストアに時間を費やすことができます。
エアストリームの構造
エアストリームはアルミ板を曲げて作った空間に鉄骨で造られたフレームが敷かれ、その上に床板、その下に車輪の軸が付いています。
我が家のエアストリームは床板が腐ってしまっていたので剥がしましたが、(エアストリームを再生する話・その2参照)実はこの時に壁までは剥がしていませんでした。
壁の中の断熱材も交換し、タイヤハウスも錆が酷いので板金しなければいけないので壁も取り外します。
ここでエアストリームの構造を分かっていないと大変なことになります。
壁を剥がし、床板も剥がれていると天井が落ちてしまうのです。
フレームの上に乗っている床板が基準となって壁が取り付けられているので、取り外してしまうと支えがなくなり落ちてしまうのです。
そこでつっかえ棒を取り付けて落ちないようにします。
これで大丈夫です。
壁まで元通りにしてからこれは外す予定です。
錆との戦い
レストアラーとしては台数はこなしていませんが、古い車を乗る人間としては錆をどうするか?は永遠の課題です。
錆は放っておくと外観だけではなく、動作にまで影響し、最悪事故の危険性まで出てくる物です。
これから長く使う予定でもあるので完璧に錆を落とし、発生しにくくすることにしました。
このエアストリームは雨が中にまで入った事によるフレームの錆と、走行時にどうしてもついてしまう泥によってタイヤハウスの錆がとても酷い状態です。
フレームはやや頑丈な鉄骨でできているのでグラインダーと金属ブラシで錆を落とし、錆を化学反応で抑える塗料を塗ります。錆転換塗料という物です。
塗ると錆の残っている場所は化学反応を起こし、赤錆から黒錆に変わって更に塗料により空気を遮断されるために錆の進行がなくなるというものです。
一日乾かしてから別の防錆塗料を仕上げ塗りしました。より空気の侵入を防ぎます。
ボディがシルバーなので内部もシルバーにしてあります。
壁の黒い塗料はPORという空気を全く通さない防錆塗料を塗っています。
このPORですが、乾くと艶が出て見栄えがとてもいいです。ですが、その代わり上から別の塗料が乗りません。なので見えないところに塗るか、逆に、見えるけど黒でも問題ないところに塗るようにしています。
実は以前にフェアレディZをレストアしたときにこの塗料を使ったのですが、上記の理由の他に値段が高いというのがあり沢山使えなかった苦い思い出があります。今でも他の防錆塗料と比べると高いようです。
要所要所で使い分ければいいので今回はこの使い方にしています。
タイヤハウスの補修
タイヤハウスも距離を走った泥と長年放置されていたことにより錆が進んでいます。
この部分はどうしても部屋の中に見える物なので綺麗に直っていないと見栄えが悪いです。何かで隠すにしても綺麗に直っていた方が都合がいいですし。
ある程度錆を落とし、別に作っておいた鉄板を当てて溶接します。
仕上げに錆止め塗料を塗って完成です。
ウレタンフォームの敷き詰め
錆との戦いばかりですと気が滅入ると共に完成までの道のりがとても長く感じます。
気分を変えるためにも完成に近い形に舵を取るときもあります。
半分ずつ進めているので、床にウレタンフォームを敷き床板の仮組みまでしてみます。
後ろ側はベッドやシャワールーム、トイレなどがあった都合上フレームの組み方が細かく、詰めるのは手間ですが足場が多くて作業はしやすいです。
綺麗に敷き詰められました。
この上から防水加工がされたベニヤ板を敷きます。
型取りは段ボールで型取りしベニヤ板に線を引いてジグソーでカットします。
床板なので厚みは18mmの物を使ってます。とても重く、息子たちに手伝ってもらいながら作業です。
フロント側の加工
これまで作業していたのはリヤ(後ろ)側でした。ある程度目処が付いてきたのと、休日が残り少なくなってきたのでフロント(前)側の加工に移ります。
フロント側はフレームの骨組みの幅が広く、剛性に不安があったので骨を溶接で継ぎ足します。
ついでと言うよりも溶接機を使う作業なのでステップも修理します。
実はこのステップ、足をかけるとぐらついてとれる予感しかしない物でした。
このぐらつきの原因が向かって右側のサイドレール下が錆によって破損していたからなのです。このステップはレールに沿ってスライドしてステップがボディ内に収まるようにできています。恐らく出しっぱなしにしているうちに錆びてしまって片方のレールが破損してしまったのでしょう。
この部分を鉄アングルを溶接で繋いでグラインダーでならし、後で錆止めを塗ります。
これで足を乗せてもぐらつかず、ステップも内部に収まるようになりました。
ただ、収まったときにかかるストッパーが上手く働いていなかったので、そこは取り除き、別のストッパーを考えて取り付ける予定です。
この部分も錆転換塗料を塗ります。
その後、更に別の錆止めを上塗りします。
床板の仮組み
フロント側も床板を型取りしてカットしておきます。
エアストリーム内も少し機密性が上がったのでストーブを焚いて作業します。この日は雪がチラつく寒い日でしたが、ストーブのおかげで暖かく作業ができました。
暗くて見えにくいですが、床板はある程度カットが終わりました。
今回の休みで大幅に作業が進みました。
農作業がない間は休日のかなりの時間を作業に充てられるので、次にブログを更新する時にはまた大きく変わっているかもしれません。
可能な限り更新しますので今年もお付き合いくださいませ。
エアストリームを再生する話・その5
めっきり寒くなり、我が家の所有車もほとんどを冬タイヤに交換しました。
降らないわけはない地域なので準備はしておくことに越したことはありません。
レストアですが、平日はほぼ毎日Amazonやモノタロウから細々とした代用部品が届き、休日は早朝からせっせと直すというサイクルが出来上がっています。
ただ、この最近の寒さと修理箇所の難易度によって時間が変化します。寒さが厳しいと屋外での作業はなかなか大変です。
難易度もただ取り替えるだけならさほどでもないのでしょうが、外してクリーニング、錆のあるものは錆止め入りの同色でスプレーをし、見た目も錆止めもしっかりしなくては後々が心配です。
お正月休み中に内部の作業を進めるために天井に付いているルーフベントを交換し、窓の一部を改修しました。
このエアストリームはルーフベントが三つ付いていて、両端がただの蓋付きの換気口、真ん中が換気扇と蓋が付いている換気口です。
持ってきた時点で三つとも壊れていて、そのうちの真ん中は恐らく早いうちに破損したのか、雨が入るのを防ぐために丸く切った鉄板をかぶせていました。
最終的には三つとも壊れているので当然雨は入り、中は湿気で家具も床も腐ってしまっていましたが。
作業も先ずは鉄板の除去と付いているルーフベントの撤去からです。
鉄板が付いていた真ん中は鉄板にコーキングを付けて鉄板を固定していたようで、それを剥がすのに一苦労していました。
屋根に付いている以上、雨は必ず当たるので致し方ないです。
ルーフベントも取り付け時、コーキングを付けるのでしょうがないとも言えます。
それでもわざわざ鉄板を乗せる必要はなかったとも思うのですが・・・・・・
ルーフベントは三つとも新調しました。当然です。
三つ無事付きました。(都合により写真は二枚です)これで雨は入りません。
換気も難なくできるので、この後の室内作業がより快適にできます。
次に四方の窓のガラスの入れ替えです。
一枚は割れていましたが、残りは無事です。ですが、ここもガラスは全て交換することにしたようです。
始めの一枚は割れている箇所からにしました。
他は後回しでも大丈夫ですが、割れている箇所はいくら養生テープと紙で塞いでいてもいつかは雨風が入ってしまいます。
クリーニングと構造把握も兼ねて取り外して作業します。
分解し、ディスクグラインダーで枠の腐食をざっと落としてからコンパウンドで磨いていきます。真ん中に付いている桟は開閉時に開き角度を固定する物で、この部分は鉄でできているのである程度クリーニングしてからシルバーに塗装します。
塗装の乾燥が済み、クリーニングも終わるといよいよガラスのはめ込みです。
ガラスはゴムのビートで止められています。普通の家屋ではガラスはコーキングで固定されていたりしますが、トレーラーは動く物なのでゴムで固定した方が振動に強く、ガラスに影響が出にくいです。
このゴムも本土に発注して新調した物です。ゴムも劣化しますからね。
ガラスをはめ込み終わり、いざ本体に取り付けるぞ!といったときに予想外の事態が起きました。ガラスが本体上のリベットにぶつかるのです。純正のリベットは浅いのかガラスに干渉しなかったんですね。今回の補修で使っているのはちょっと長いので当たってしまうのでした。
サイズはぴったりで切ってもらっているのですが、僅かといえど当たるのではひびが入ります。しょうがないのでこれはガラスカッターでカットしました。
改めて取り付け。今回は大丈夫です。
やっと一枚が完成しました。この作業はたった一枚ですが、一日かかっていました。
ガラスが綺麗になっていると見栄えも良くなり、また一歩完成に近づいた感じがします。
まだまだ道のりは長いですが。
エアストリームを再生する話・その4
ちょっと更新が空きました。
書くのは私の個人的な興味からなので、私がやりたいことが他にあるとこちらは後回しになってしまいます。今はゲーム・デスストランディングが面白すぎて時間がいくらあっても足りないです。
自宅に移動してから休みのたびにレストアできるようになりました。
最近は天気もよく、外の改修に丁度いい気候です。
優先的に直すところをピックアップしてくと、先ずは雨風が室内に入るのを防がないといけません。
屋根に付いているルーフベントの交換、四方に付いている窓の補修、扉の補修・・・・・・
今回は扉の蝶番の補修です。
エアストリームはアルミボディです。
基本の外観補修は、通常の自動車なら鉄板切り出し→錆の場所を切り取り→鉄板溶接→表面を整えて塗装・・・・・・の流れなのですが、アルミボディの場合は溶接ができません。
一応できるのですが、機材の用意が難しい上に溶接で直すのは野暮です。
溶接しないとなるとアルミパネルを貼り付け、リベットで固定するという補修方法をとることにしました。
あらかじめ用意しておいたアルミ板にリベットを打つ位置をマーキングし、蝶番に重ならないように注意して貼り付けます。この時使うのは金属用の二液性の強力な物です。しっかり圧着させたらマーキングしたリベット位置にドリルで穴を開けます。あらかじめリベットのサイズを確認して合う経のドリルきりを使いましょう。穴が大きすぎてもいけませんし、小さすぎるとリベットが入りません。
穴を全て開けたら、リベットを止める準備をします。
リベットを止める前に固定する道具があるんです。私も初めて知りました。
クリコというもので、専用の器具で抜き差しするものです。
穴を開けたらこのクリコで一旦固定し、そのあとリベットの先にシリコンをつけて打っていきます。
打った後は出ている部分をある程度カットし、更に滑らかにするためリベットシェーバーをかけます。
これで完成です。
ですが、今はリベットシェーバーが届かないのでカットのみです。
上下ともにアルミ板を貼り、丁番をつけました。
これで扉のがたつきは軽減されました。
扉がしっかりとついているだけでジャンク感が薄れるのはいいことです。
錠前の部分も交換してきちんと閉まるようになりました。
自宅に置いてあるのでいたずらする人や中を物色する人はいないと思うのですが、扉が閉まっているだけでも犯罪の抑止力になります。
常にどうやって直そうかと考えているようなので、やり始めると長いうえに行動が早くて一日の休みで毎回一か所は直してしまうようです。
夫にとっては直すのが一番の遊びなので、完成するまでは飽きることがないでしょう。
エアストリームを再生する話・その3
毎週更新していましたが、身内に不幸があり二週間空いてしまいました。
今回の更新は動きとしては大きいものです。
遂に自宅へと移動することになりました。
車を移動する場合は牽引するか積載車に乗せるかなのですが、大きいのとトレーラーという形なのもあり、牽引する事になりました。
牽引する装置をヒッチメンバー(通称ヒッチ)というのですが、トレーラーは勿論我が家のアメ車にもついていますし。
ただ、トレーラーの方のブレーキやウインカーなどの電気系のコネクターが合ってるかどうかが不明でした。
英語ですが、何となくわかるようになってます。
この表示を信じて接続します。
配線キットを用意して
次男が指示通り端子を作ります。
か細いですが、点灯すればいいので接続します。
が、点灯はするもののレンズ自体が曇っていてよく見ないと分からないという結果に。
結局、前後を誘導車で固めて移動する事にしました。
翌日。
トレーラーを譲ってくれた車屋さんと共に移動開始です。
仮ナンバーを付け、マイカーで繋ぎます。
前を車屋さんのアメ車トラック、後ろを私の軽自動車で固めて移動します。
我が家から車で5分ほどですが、かなり緊張しました。
家の門まで到着しましたが、入り口の斜め前に電柱があるために繋げたまま入っていけません。どうしても車のハンドルの切角やトレーラーの内輪差を考えるとどこかがぶつかってしまう。
そこで一度車から外し、トレーラーをヒッチを付けたトラクターに繋ぎます。(この為にわざわざヒッチを取り付ける金具を手作りしていました)
トラクターならハンドルの切角が大きい上に、アメ車の半分以下の長さしかないのでコーナーを曲がるのに都合がいいです。そもそも土を耕す機械なので力もあり、引っ張る分には申し分ありません。
ゆっくり左右を確認しながら門を通過、そして牽引免許の実力を活かしてバックで所定の場所に駐車しました。
トラクターから外し、ジャッキで水平を見つつ固定して完成。
これからは家の庭で作業ができるので捗りそうです。
先ずは雨が入らないようにします。
写真にはありませんが、ルーフベントもとりあえず塞いでおきます。
新しいルーフベントは届いていますが、劣化防止の為の塗装をしているのでまだ取り付けられません。
ガラスの寸法を測り、注文。
壊れている網戸の網は取り外してあります。
今日はここまで。
エアストリームを再生する話 その2
未曾有の台風を何とか乗り切りました。
我が家のエアストリームは大きな被害はなく、ただひたすらカビ臭くなっただけですが。
どの車でもそうなのですが、レストアはレストアベースがどれほど傷んでいるかによって作業度合いが変わってきます。
ボディの色は飛んでいるがあまり錆もなく、内装もそこそこ、むしろ純正品で当時のハイクラスのものだったりするとそこは残しつつボディの再塗装で済みますが、外に放置された年月が長くそのせいで窓のパッキン類の劣化と地面からの湿気により鉄部分の錆が悪化し穴あきまでできているものになると内装まで錆やカビによる劣化が激しくなり総取っ替えになります。
(残すものにもよりますが、ゴム類は基本取り替えた方が後々楽です。硬くなると雨漏りやオイル漏れの原因にもなります)
今回のレストアベースは間違いなく総取っ替えです。
前回残っていた家具を全て取り除きました。
少し広く感じますね。
1957年式だからというより、乗らなくなってからの数十年をどう過ごしてきたか?なのです。
このエアストリームは二箇所あるエアベント(天井窓)が劣化か故障かでまともに機能してなく、そこから雨が吹き込み、内装が傷んでしまっていました。
側面にある窓はガラスがかろうじて付いているものの、パッキンが劣化して垂れ下がっている状態です。一部はガラス自体無くなっていました。
ガラスが生きているところは手回し式で窓の開閉ができます。
床は厚みのあるベニヤ板を敷いてあった為残っていますが、場所によってはかなり腐食が激しく、床も剥がさなくてはなりません。
何とか床板を剥がし終わりました。
茶色の角材のようなものは鉄製のボディフレームです。
茶色なのは錆のせいですね。
ここには断熱材のグラスウールが入っていましたが、湿気を吸って傷んでいるため捨てました。
この後フレームの錆を落とし、錆止めを塗り、断熱材のスタイロフォームを入れる予定です。スタイロフォームは水分を吸収しないので傷みにくいです。グラスウールと違って加工も楽ですし、肌に刺さったりしません。難点は板状のものなのでカーブが付いている場所には入れにくい点です。
タイヤハウスは取り外しができるようなので、新たに作り直して取り付けます。
素人かつ、ただのサラリーマンが趣味でレストアをしているのでゴミの始末も一般的です。
ただひたすら燃えるゴミの日に捨てるのみ……
床下にあった貯水タンクなどの大物は知り合いの業者さんに頼んでゴミ籠(よく建築現場にある大きい鉄籠)に捨てる予定です。
解体はレストアの一番辛いところです。
でも解体からわかるところもありますし、綺麗さっぱり無くなったところには制作の希望があります。
今回の面白いところは年式の古さ故に、固定されている木製家具が全てマイナスネジだったこと。
当時はプラスネジを作る技術がなく、マイナスネジしかなかったんですね。それがリアルに残っている。
そういう話を聞いた事はあっても、実際に見ると感動しちゃうそうです。
そんな夫の話を聞いて、今回のように記事に残せるのはいいのかもしれません。
エアストリームを再生する話 その1
エアストリームって何?と思うでしょう。
最近だと、映画「ボヘミアン・ラプソディ」のライブエイドのシーンで待合室代わりに使われていたあのシルバーの丸いやつです。
我が家には夫の再生技術で生まれ変わった旧車(アメ車)が一台あるのですが、その技術と情熱とトレーラー愛を買われ1957年式のエアストリームを譲り受ける事になりました。
価格は破格。しかしそれには理由があります。
レストアベースという事です。
正面。
ちょっと不安があるのは画面下側の牽引部分がかなり錆びています。
後ろ。
ナンバーが海外ナンバーです。
しっかりとエアストリームのエンブレム入り。
※ここから衝撃映像です。心して見てください。
扉が取れそうです。
ステップが錆び錆びで足を置くのを戸惑わせます。実際に置いた時、ギシッと嫌な音がして外れる予感がしました。怖い。
こんなに天気がいいのに中が暗いのが余計に不安にさせます。
中に入りました。
ヤバい。唐突に始まる廃墟感。
手前の白い物はガスストーブです。
ちょっと奥にあるのが冷蔵庫です。
古い年式のエアストリームなので当然冷蔵庫も古いです。
更に奥。
これはベッドです。マットレスがないとベッド感ないですが、ベッドです。
この写真の右側はシャワールームになってます。
怖い。
廃墟のシャワールーム怖い。
トイレです。
fallout感あります。骸骨を押しのけて水を飲む場所ですね。
シンクです。
海外のキャンピングトレーラーは大体がしっかりしたコンロとオーブンレンジが付いています。
ちょっと廃墟感が薄れてますが、きっと光が当たってるからです。
これらを全て捨てて、一から作り直すのです。
レストアラーすごい。
私は夫の夢を記録してブログに上げて楽しむだけですけどね。
完成までをちょくちょく上げますので。